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英会話講師ママがおすすめするCTP絵本活用法

英会話講師ママがおすすめするCTP絵本活用法


CTP絵本をご存じですか?CTP絵本とは Creative Teaching Press 社というアメリカの会社が出版している絵本のことで、その中でも、主に日本ではLearn to Readのシリーズを指すことがほとんどです。

おうちでこどもと英語に触れたいと思っているママの間では人気の絵本シリーズです。

 

今日は、教師目線で、CTP絵本の利点と活用法をお伝えしたいと思います。

これからCTP絵本に取り組まれる初心者の方はもちろん、すでに取り組んでいる方へのステップアップ活用法もご紹介します。

CTP絵本のメリット


教師から見たCTP絵本のメリット

  • 語彙・文法・表現がシンプル
  • 短くてもストーリーとオチがちゃんとある
  • リズム(韻を踏む・繰り返し)がある
  • 各教科(理科・社会・言語・アートなど)との連携がある

例えば、これは種を植えたらどうなるかという絵本(The Seed Song)です。

 

使われている語彙は難しくありませんが、きちんと主語・動詞を文章で書かれているので、英語の文構造の基本が学べます。さらに、light, light, light や grow, grow, grow など、繰り返しが多く、読むうちに、英語のリズムを感じられます。付属CDには歌も収録されているので、歌いながら絵本のイラストをめくっていくという楽しみ方もできます。

 

また、見開き6ページ半の短い本ですが、イラストとともに植物がどのように成長していくかがわかりやすくまとめられています。

Learn to Readのシリーズの絵本は、各教科のミニ教科書のようでもあり、特に幼児期には英語以外に学ぶこともたくさんあり、教育的な絵本だといえます。

親から見たCTP絵本のメリット

  • CDを使えばかけ流しだけでも使える
  • 赤ちゃんから小学生まで長く使える
  • 一冊が短いので読みやすい
  • 子どもが一人で読みやすい

専門家から見ても教育的でよいことは分かったけど、私は英語苦手だし。。。と、一歩引いてしまうママもいると思います。

とかいう私は、英語はできるけど、面倒くさくて読み聞かせはおろそかになりがちな「ずぼらママ」です。(笑)

でもそんなママでもCTP絵本は優しく寄り添ってくれます!

 

まず付属CDがついていることは大きなメリットです。単に読み聞かせの収録が含まれているだけではなく、チャンツや歌、こどもがリピートして読めるようにポーズが入っているトラックまで収録されています。ちなみに、うちの次男は歌を覚えるのが早いので、歌ばかり聞いているうちに、一冊読めるようになった絵本もあります。

赤ちゃん期はCDだけかけ流して、大きくなれば文字を目で追いながらCDを流すという使い方もできますね。

 

また、最近は音声ペンとのセットもありますので、子どもが一人でペンをタッチして音声を流すことができ、親は文字通りノータッチでいけるのも助かるポイントです。

 

一冊が短いですし、1ページ1文の絵本もあるので、さくっと読めて助かります(特に疲れている日のベッドでの読み聞かせ!!!長いとママが寝ちゃうから!!!(笑))

CTP絵本の活用法(初心者編)


  1. CDをかける
  2. 子どもと一緒に歌う
  3. 読み聞かせる
  4. エコー(お手本につづいて繰り返す)

CTP絵本の活用法は様々な人がブログで紹介したりしているので、詳しくは各自検索してもらえればいいと思いますが、

ここでは私の場合を簡単に紹介します。

 

お子さんにもよりますが、歌が好きなら、CDから入るのがベスト!耳から覚えるのが先です。もちろん絵本と併用してもいいし、CDだけ単独でも聞かせてよいと思います。

私は単語の意味をいちいち日本語で説明しません(イラストがあるので)が、小学生の長男は何でも日本語で知りたがるタイプだったので、彼には説明しました。訳すかどうかは、お子さんに性格にもよるかなと思います。

 

絵本を開こうとしても時間がないとか、子どもから拒まれるケースもありますね。そんな時は運転中やお風呂タイムに私が歌やチャンツを歌うようにしています。CDをかけてもいいのですが、たまにはママのアカペラで(笑)ま、音源を探すのが面倒なだけだったりしますが、ママもこの歌好きなんだよ~というアピールも大切です。ママの英語に対するポジティブな態度を見せましょう

 

4.のエコーは、子どもが音声に慣れてきたらトライしてみましょう。CDにLet's echo.というトラックがあります。お手本が読まれた後に、子どもの声で繰り返し読む音声が収録されています。はじめはお子さんと一緒に。慣れてきたら、お子さんだけで繰り返し言えるようになればばっちりです。

 

初心者親子には、子どもが自力ですべて読むところまではおすすめしません。なかなかハードルが高くて、挫折しがちだからです。

まずは楽しむところまでを目標に取り組んでみてはいかがでしょうか。大事なのは細く長く続けていくことです。

 

CTP絵本の活用法(上級者編)


おうち英語に興味のあるママは、すでにCTP絵本に取り組んでいるママもいるでしょう。でも、「買ったけど、何回か読み聞かせをして終わり」とか「最近は棚に眠っている」と言う方もいらっしゃるのでは?!もったいない!!新しいものを買う前に、今家にある教材を十分使いこなしましょう。CTP絵本の活用法は無限大です。

さらに活用する方法をご紹介します。

  • 表紙の裏にあるガイドの活用
  • フォニックスとの連携
  • プロジェクト・プレゼンテーションへの応用

 

表紙の裏にあるガイドの活用

表・裏表紙の裏はご覧になったことがありますか?実はこれ、教師向けに書かれているガイドなのですが、もちろんご家庭でもママが応用することができます。

まず、表紙の裏には、読む「前」「中」「後」にどんな問いかけをすればよいかの見本が書いてあります

 

例えば先ほどのThe Seed Songでは、読む前には「表紙を見て、どんな植物が描かれている?植物が育つには何が必要か知ってる?」読んでいる途中では「この人は何種類の種を植えている?」読んだ後には「種を植えた後に一番に育った部分はどこだった?」などが英語で書かれています。

 

お子さんに英語で問いかけても、まだ理解が難しい場合は日本語でもよいので、これらの質問をお手本に、いろんな質問をぶつけてみましょう。

絵本は一方的に読み聞かせるだけのものではありません。対話の道具、コミュニケーションのツールとしていくことができます。また、質問をすることで、子どもはより意識的にストーリーを理解しようとしたり、絵や語彙に注目します。これらは、さらっと聞くだけでは見逃してしまうポイントです。より深い理解・深い学びにつながる方法として、ぜひ活用していただきたいです。

 

フォニックスとの連携

フォニックスとは音とつづりの関係を学ぶことです。

実は裏表紙の裏にはフォニックスのガイドも載っています。今回の絵本で言えば、eeや、ightの発音とつづりに注意するよう指導があります。

 

表の左から二つ目にあるのがsight wordsで、これらは、「よく使う単語なのでパッと見て読めるようにしましょう」という単語です。これに関してはフラッシュカードやリング式の単語帳などを作って、自力で読めるように暗記するのも一つの方法です。これらを行うことで、自分で文字を読んでいく力がつきます。

 

ただし、これはあくまで正しい音を耳から習得したのちに行うべき学習です。「聞ける」の上に「読める」を積み重ねるのが基本だということを忘れないでください。

プロジェクト・プレゼンテーションへの応用

プロジェクトとは、実験や調べ学習のようなものをイメージしてください。実は裏表紙の裏にはRELATED ACTIVITYが記載されています。今回の絵本では、種を育てる実験が載っています。ポップコーンをいくつか用意し、日の当たる窓際において、適度に水をやる、水をやりすぎる、全く水をやらない、の三種類を実験してみよう、とか、冷蔵庫に入れたらどうなるか?などの実験を提案していています。

 

もうこうなると立派な科学の実験で、夏の自由研究にもできそうなぐらいですね。

実験結果を英語でまとめるとなると、かなりの英語力が必要になりそうですが、小学生であれば、”Seeds need sunshine." " Seeds began to grow." など、本に出てきた単語や文章をそのまま使って書くことはできそうです。

 

分かったことや考えたことをまとめて、家族の前で発表すれば、立派なプレゼンテーションの練習になります。

初めは全部を英語でしようと意気込まず、できるところだけ英語で、後は日本語でまとめてみるとよいと思います。

 

こういった応用ができるのも、各教科と連携している内容の絵本だからこそです。

ポイントは「継続」


いろんな活用法をご紹介しましたが、なにより大切なのは、「継続」です。

太く短く続けるよりも、ぜひ細く長ーく続けていきましょう。

 

絵本は比較的安価な割に質がよいものがたくさんあり、手に入りやすい教材です。

「英語を教えるぞ!」と意気込みすぎず、「子どもと楽しもう」ぐらいの気持ちで取り組んでいくとよいですよ。


クラスでもCTP絵本やORT絵本を取り入れています。いもと英会話スクールの小学生クラス